2010年10月20日
基地のゴルフコース:貧者の兵器とロボット兵器
《パキスタン・ラワルピンジーで:06年》
ベトナム戦争時、週刊誌のグラフで見たグアム島の米空軍基地の様子。北爆から帰ってきたB52爆撃機の搭乗員が基地内のゴルフコースでプレーしていた。伝えられる空襲下の北ベトナムの状況と、あまりに異なる様子に少し驚いた。その後、厚木基地の中にゴルフコースがあるのを目撃して、そのグラフをすぐに思い出した。
NHKスペシャル「貧者の兵器とロボット兵器」を見た。アフガニスタンで使用されている米軍のロボット攻撃機が、米本土ラスベガス郊外の基地内から操縦されている場面には少し驚く。ネットワーク化された世界なので、操縦士が現場にいようが、地球の裏側にいようが、技術的には何の違いもないわけだが。
北爆のB52は超高空から爆撃するので、搭乗員たちは撃墜される心配はほとんどなかった。しかし、ベトナムの迎撃がまれにヒットするので、危険度はゼロではない。それに対して、現在の米軍オペレーターが、タリバンの反撃を受ける可能性は限りなくゼロに等しい。
ラスベガス郊外の兵士はどう思っているのだろう。現実感がない爆撃に良心の痛みをともなうことは難しいように思われる。タリバン側の自爆攻撃が人間性を欠いているように、ロボット兵器のオペレーターも、違う意味で人間性を欠いている。彼らも勤務(?)後はゴルフコースに繰り出すのだろうか。それとも、自室でゴルフゲームを楽しむのだろうか。
Posted by とろさぶりん at 11:01│Comments(0)
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